ラグビー解説② ポジション編

ポジションをざっと解説します。

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大きくフォワード(FW)とバックス(BK)に分かれる。

フォワード 8人
フォワードの一番の仕事はボールの確保。スクラムラインアウトといったセットプレーはフォワードが行う。スクラムは軽めの反則が起きたときに反則された側のボールでスタート、ラインアウトはボールが外に出たときに最後にボールに触ったプレイヤーの敵チーム側のボールでスタート(ペナルティキックのみ蹴りだした側のチームのボールでスタート)。フォワードが強くないとマイボールでのスクラムラインアウトでスタートしてもボールの確保が上手くいかず相手ボールになってしまう。体の大きな選手が適している。またボールのあるところに基本的にFWはいなくてはならないので試合中走り回る。スタミナがとても大事。以下フォワードの各ポジションを紹介する。

プロップ(PR) 2人
スクラムで一番前の列(フロントロー)に位置する。フロントローは3人いるがそのうち両サイドの二人がプロップ。フロントローは敵にも押されるし後ろの味方からも押されそれを受け止めなければならない。スクラムにおいて一番負担の大きいポジションであり、チーム内で一番体の大きい選手が担う。試合を観戦していて樽みたいなずんぐりむっくり体型の選手を見かけたらおそらくプロップ。プロップが弱いとスクラムが成り立たず、毎回押し負けてペナルティを取られて相手ボールになってしまう。地味だが大切なポジション。

フッカー(HO)
フロントローの真ん中。スクラムのとき、スクラムハーフ(SH)というポジションの人がスクラムの真ん中にボールを入れて、フッカーが足でそれを後ろのフォワードに渡す。フッカーがプロップよりも大きいとスクラムの形が悪くなり力が伝わらないと言われているのでやや身長が低めな選手が担いがち。身長が小さいので高さが物を言うラインアウトにおいて不利なので、ラインアウトにおいて基本的にこの選手がボールを投げ入れる。仕事人といった感じで器用な選手がよい。

ロック(LO) 2人
スクラム2列目(セカンドロー)を担当。チーム1身長の高い二人が担うと言われているけど、ロックはでかくなければいけないというよりもスクラムの形上でかい選手を置くとしたらここがいいという感じ。スクラムにおいての役割はエンジン。こいつらが押してその力をフロントローが敵に伝える。大きい選手が多いのでこの人たちがラインアウトにおいてジャンパー(持ち上げられる人)をやることが多い。スクラムの形上、一応左ロックよりも右ロックの方が力が強い方がいい。

フランカー(FL) 2人
スクラム3列目(バックロー)。左フランカーと右フランカーがいる。リーチマイケルがやってるとこ。スクラムからいち早く抜けられるのでスクラム後のディフェンス、オフェンスに絡まなくてはならない。ので、フォワードのくせに足の速さとスタミナを求められる。タックルをする機会が必然的に多くなるのでフランカーにタックルの名手が多い。

ナンバーエイト(No.8)
バックローの真ん中。スクラム中フッカーから転がってきたボールを足で受け止めるのはこの人。フォワードのリーダー的ポジション、らしい。一番後ろにいるのでスクラムをコントロールするとか言われてるけど自分を除いて15人もいる集団を一人でコントロールとか無理なんで、コントロールというよりはスクラム後の動きについて考える必要がある。スクラムから直接ボールを持ち出して攻撃する、とかもやる。No.8もフランカーと一緒でスクラムからいち早く抜けられるのでフランカーと同じ資質を求められる。


以下、バックスに移る。

バックス 7人
フォワードが確保したボールを受け取って攻撃を仕掛ける人たち。ディフェンスのときは横に広がりディフェンスラインを作る。体の大きさも大事だが足の速さやボールハンドリングの正確さ、キック能力などが特に重視される。

スクラムハーフ(SH)
フォワードが確保したボールをバックス陣に渡すポジション。スクラムハーフがいないとゲームが始まらない、つまりボールあるところ常にいないといけないので無尽蔵のスタミナが求められる。またチーム1パスを投げるのでパスがめっちゃ上手い人が担う。キックもけっこう蹴る機会多いのでキック上手い選手も多い。

スタンドオフ(SO)
スクラムハーフから一番最初にボールを受けとる人。この人から攻撃が始まるのでこの人が戦況を見ながら作戦を立てる必要がある。アメフトで言うとクォーターバック、蛭間のやってたとこに近い。鮮やかなハンドリング能力はもちろん一番キックしやすいポジションなのでチーム1のキック能力、戦況を見ながらどのルートどの作戦が一番上手くいくか考える状況判断能力、時には自分で攻める脚力、危ない場面でのタックルなど、求められる資質が非常に高い。"ラグビー"が一番上手い選手が担う。スタンドオフの強さがそのチームの強さと言っても過言ではないくらい重要なポジション。

センター(CTB) 2人
スタンドオフからボールを貰うポジション。相手とぶつかる機会が多いので足の速さはもちろんフォワード並みのフィジカルを求められる。モールやラックの参加、場合によってはキックを蹴ることもあったりと、なんでも屋さんという感じ。スタンドオフがラックに巻き込まれたときにスタンドオフの代わりをすることもあるので状況判断能力も大切。バックスっぽいフォワードがフランカーとNo.8で、フォワードっぽいバックスがセンター。

ウィング(WTB) 2人
一番外側にいる選手。チーム1の俊足でトライゲッター。一番外側でボールを貰う機会をじっくりと待ち、パスを受け取ったらトライ目掛けて一気に走り抜ける。チームの中で一番トライをとる機会が多いので目立つ。また現代ラグビーにおいてオフェンスは基本的にいかにウィングに無双させるかを考えて攻撃するので、ウィングが優秀かどうかがそのままチームの攻撃力となる。ディフェンスにおいてはキック処理もするのでキック能力も大事。

フルバック(FB)
一番後ろで守る最後の砦。サッカーでいうゴールキーパー。五郎丸はここ。一番後ろにいるので全体がよく見え、みんなが気づけていないスペースを伝えたり指示をだしたりする。スタンドオフが第1司令塔、フルバックが第2司令塔という感じ。ディフェンスの際は両サイドのウィングと協力してキックを警戒しながら守る。キックを蹴られてそのまま蹴り返すこともあるので高いキック能力が求められる。

以上。