南アフリカ戦に備えて

南アフリカ。強いですねー。どれくらい強いかは今までのワールドカップの成績を見ればわかります。

 

1995年 優勝

1999年 3位

2003年 ベスト8位

2007年 優勝

2011年 ベスト8

2015年 3位

 

間違いなく強いですね。過去の成績が凄い順に並べるとニュージーランド、オーストラリア、そして南アフリカになります。まあ要するに世界で3番目に強いチームです。

 

そんなチームに日本は4年前大金星をあげました。

 

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やばいです。ラグビーは基本的にどんでん返しが起きないスポーツだったので世界中が仰天しました。何より南アフリカ自身が一番驚きました。死ぬほど悔しがりました。

 

なので今回、4年前の雪辱を果たすべく日本を殺す気で向かってくるでしょう

 

というわけで元々めちゃくちゃ強いチームがありえん気合い入れて挑んできます。正直、贔屓目に見ても日本の勝率は25パーセントくらいだと思います。

では、その少ない勝ち筋を拾うために南アフリカの特徴を見ていきましょう。

 

南アフリカは伝統的にフォワードが強いチームです。見ればわかりますがめっちゃくちゃマッチョです。

 

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なのでフォワードでアドバンテージを稼ぐ戦い方をしてきます。つまりボールはあまり回さずフォワードに突撃させ「小さいゲイン」「起点作り」「相手の反則を誘う」ということを狙ってきます。このときに日本が大切なのは、単純ですが南アフリカフォワードの圧に負けないということです。じっくりと固く守っていく。相手のフォワードにビビらず、小さいゲインはしょうがないので反則をしないようにじりじり守ります。しばらく続けると、相手はキックをするしかなくなります。そうなればキックからのカウンターも狙えますし、最近の日本は福岡・松島の両ウイングを活かした攻撃力が自慢なので攻撃チャンスをもらえるだけでアドです。固く守りましょう。なので観戦するときはディフェンスにおいて日本がフィジカル負けしていないかに注目しましょう。

 

またフォワードが強いということはスクラムも要注意です。スクラムで負けてしまうとスクラムから簡単にペナルティをとられてしまったりして大損です。スクラムで負けてないかも要注目。

 

 

そして、南アフリカはバックスが強いです。

 

は?

 

って思ったあなた。正解です。さっきまでさんざん南アフリカフォワードが強いと言っていたのに、バックスが強いと言い出しては元も子もないですね。でも事実です。昔の南アフリカはとにかくフォワードが強いということで有名だったんですが、最近の南アフリカはバックスもめちゃめちゃ強いです。もう穴がないです。どうしようもなく強いんです・・・。

 

ではどうするか。結局のところ、さっき言ったとおり固く守り攻撃のチャンスをじっと待つのが大切です。そして、南アフリカは強いのでおそらくあまり攻撃チャンスはもらえないでしょう。その少ない攻撃チャンスでいかに松島福岡に無双させるかにかかってます。日本は残念ながらキックラグビーが下手なので、アドバンテージが出ていたりかなりのチャンスだったり蹴らなくてはならない場面以外では基本的に蹴れません。なので小さいチャンスを見逃さずチーム単位で攻撃をしかけていきたいですね。

 

さて、最後に南アフリカ注目選手を紹介して終わりましょう。

 

マルコム・マークス

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世界最優秀選手候補にも選ばれたことのある、若き世界最強フッカー。モールからそのままトライに持っていくことも多く、強靭なフィジカルで他を圧倒する。またジャッカルもうまく、ディフェンス・オフェンス両方において存在感のある選手。日本戦ではベンチスタートなのは吉とでるか凶とでるか。

 

ファフ・デクラーク

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スクラムハーフとしてボールハンドリングはもちろんのことキック精度もピカイチ。テンポよくボールを出されて攻撃が止まらない。ラグビー界一とも言われる美しい金髪にも注目。

 

ハンドレ・ポラード

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イケメンスタンドオフ。パス・キック・ランすべての能力が高く、冷静に局面を判断し一番効果的な選択肢をとってくる若き司令塔。サブに控えるエルトン・ヤンチースもすばらしいスタンドだがヤンチースを抑えスタメンに。南アフリカの選手層の厚さを感じる。

 

チェスリン・コルベ

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170cm 80kgとウィングとしてもだいぶ小柄。しかし侮るなかれ、その小さな体に眠るバネから繰り出される超加速で全ての敵を抜き去る。その姿からポケットロケットという異名を持つ。

 

 

みんなでラグビー日本代表を応援しよう!!!

ラグビー解説② ポジション編

ポジションをざっと解説します。

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大きくフォワード(FW)とバックス(BK)に分かれる。

フォワード 8人
フォワードの一番の仕事はボールの確保。スクラムラインアウトといったセットプレーはフォワードが行う。スクラムは軽めの反則が起きたときに反則された側のボールでスタート、ラインアウトはボールが外に出たときに最後にボールに触ったプレイヤーの敵チーム側のボールでスタート(ペナルティキックのみ蹴りだした側のチームのボールでスタート)。フォワードが強くないとマイボールでのスクラムラインアウトでスタートしてもボールの確保が上手くいかず相手ボールになってしまう。体の大きな選手が適している。またボールのあるところに基本的にFWはいなくてはならないので試合中走り回る。スタミナがとても大事。以下フォワードの各ポジションを紹介する。

プロップ(PR) 2人
スクラムで一番前の列(フロントロー)に位置する。フロントローは3人いるがそのうち両サイドの二人がプロップ。フロントローは敵にも押されるし後ろの味方からも押されそれを受け止めなければならない。スクラムにおいて一番負担の大きいポジションであり、チーム内で一番体の大きい選手が担う。試合を観戦していて樽みたいなずんぐりむっくり体型の選手を見かけたらおそらくプロップ。プロップが弱いとスクラムが成り立たず、毎回押し負けてペナルティを取られて相手ボールになってしまう。地味だが大切なポジション。

フッカー(HO)
フロントローの真ん中。スクラムのとき、スクラムハーフ(SH)というポジションの人がスクラムの真ん中にボールを入れて、フッカーが足でそれを後ろのフォワードに渡す。フッカーがプロップよりも大きいとスクラムの形が悪くなり力が伝わらないと言われているのでやや身長が低めな選手が担いがち。身長が小さいので高さが物を言うラインアウトにおいて不利なので、ラインアウトにおいて基本的にこの選手がボールを投げ入れる。仕事人といった感じで器用な選手がよい。

ロック(LO) 2人
スクラム2列目(セカンドロー)を担当。チーム1身長の高い二人が担うと言われているけど、ロックはでかくなければいけないというよりもスクラムの形上でかい選手を置くとしたらここがいいという感じ。スクラムにおいての役割はエンジン。こいつらが押してその力をフロントローが敵に伝える。大きい選手が多いのでこの人たちがラインアウトにおいてジャンパー(持ち上げられる人)をやることが多い。スクラムの形上、一応左ロックよりも右ロックの方が力が強い方がいい。

フランカー(FL) 2人
スクラム3列目(バックロー)。左フランカーと右フランカーがいる。リーチマイケルがやってるとこ。スクラムからいち早く抜けられるのでスクラム後のディフェンス、オフェンスに絡まなくてはならない。ので、フォワードのくせに足の速さとスタミナを求められる。タックルをする機会が必然的に多くなるのでフランカーにタックルの名手が多い。

ナンバーエイト(No.8)
バックローの真ん中。スクラム中フッカーから転がってきたボールを足で受け止めるのはこの人。フォワードのリーダー的ポジション、らしい。一番後ろにいるのでスクラムをコントロールするとか言われてるけど自分を除いて15人もいる集団を一人でコントロールとか無理なんで、コントロールというよりはスクラム後の動きについて考える必要がある。スクラムから直接ボールを持ち出して攻撃する、とかもやる。No.8もフランカーと一緒でスクラムからいち早く抜けられるのでフランカーと同じ資質を求められる。


以下、バックスに移る。

バックス 7人
フォワードが確保したボールを受け取って攻撃を仕掛ける人たち。ディフェンスのときは横に広がりディフェンスラインを作る。体の大きさも大事だが足の速さやボールハンドリングの正確さ、キック能力などが特に重視される。

スクラムハーフ(SH)
フォワードが確保したボールをバックス陣に渡すポジション。スクラムハーフがいないとゲームが始まらない、つまりボールあるところ常にいないといけないので無尽蔵のスタミナが求められる。またチーム1パスを投げるのでパスがめっちゃ上手い人が担う。キックもけっこう蹴る機会多いのでキック上手い選手も多い。

スタンドオフ(SO)
スクラムハーフから一番最初にボールを受けとる人。この人から攻撃が始まるのでこの人が戦況を見ながら作戦を立てる必要がある。アメフトで言うとクォーターバック、蛭間のやってたとこに近い。鮮やかなハンドリング能力はもちろん一番キックしやすいポジションなのでチーム1のキック能力、戦況を見ながらどのルートどの作戦が一番上手くいくか考える状況判断能力、時には自分で攻める脚力、危ない場面でのタックルなど、求められる資質が非常に高い。"ラグビー"が一番上手い選手が担う。スタンドオフの強さがそのチームの強さと言っても過言ではないくらい重要なポジション。

センター(CTB) 2人
スタンドオフからボールを貰うポジション。相手とぶつかる機会が多いので足の速さはもちろんフォワード並みのフィジカルを求められる。モールやラックの参加、場合によってはキックを蹴ることもあったりと、なんでも屋さんという感じ。スタンドオフがラックに巻き込まれたときにスタンドオフの代わりをすることもあるので状況判断能力も大切。バックスっぽいフォワードがフランカーとNo.8で、フォワードっぽいバックスがセンター。

ウィング(WTB) 2人
一番外側にいる選手。チーム1の俊足でトライゲッター。一番外側でボールを貰う機会をじっくりと待ち、パスを受け取ったらトライ目掛けて一気に走り抜ける。チームの中で一番トライをとる機会が多いので目立つ。また現代ラグビーにおいてオフェンスは基本的にいかにウィングに無双させるかを考えて攻撃するので、ウィングが優秀かどうかがそのままチームの攻撃力となる。ディフェンスにおいてはキック処理もするのでキック能力も大事。

フルバック(FB)
一番後ろで守る最後の砦。サッカーでいうゴールキーパー。五郎丸はここ。一番後ろにいるので全体がよく見え、みんなが気づけていないスペースを伝えたり指示をだしたりする。スタンドオフが第1司令塔、フルバックが第2司令塔という感じ。ディフェンスの際は両サイドのウィングと協力してキックを警戒しながら守る。キックを蹴られてそのまま蹴り返すこともあるので高いキック能力が求められる。

以上。

ラグビー解説① ルール編

まずはラグビーのルールをざっと解説します。

 

超基本的ルール

・ボールを前に投げてはいけない

・キックは可

・ボールを相手のゴールラインより奥に置くことをトライといい、5点獲得。その後のコンバージョンキックを成功させると2点追加

ペナルティキックまたは試合中ドロップキックでゴールキックを成功させたら3点

・40分ハーフの計80分

・ボールを前に落としたりするとスクラムという8人対8人の押し合いから始まる

・ボールが外に出るとラインアウトというサッカーでいうスローインのようなものから始まる

 

もうちょい詳しいルール

主な反則についてまとめる。その前にタックルしたときに必ず生じるモールとラックというものを説明する。

・モール

ボールを持っているプレイヤーが立った状態で敵味方あわせて塊になってるもの。ラインアウトのあとよくなってる。

・ラック

ボールを持ったプレイヤーがタックルされて倒され、そこに敵と味方が集まるとラックになる。

あとペナルティキックの解説も必要なのでする。

ペナルティキックは重い反則を相手がしたときに獲得できる。通常、フィールドの外に蹴り出した場合相手ボールのラインアウトから始まるがペナルティキックのときのみ蹴り出した側のボールのラインアウトから始まる。とても強い。

さて反則。

スクラムになる反則

・ボールを前に落とす(ノックオン

・ボールを前に投げる(スローフォワード)

・モールやラックがもみくちゃになりすぎてボールが出てこないとレフェリーが判断した(モールアンプレイアブル)

・ボールを持ったプレイヤーが偶然前方の味方にぶつかる(アクシデンタルオフサイド

・ボールを自分から自陣ゴールラインより手前に持っていってグラウンディング

など

ペナルティキックになる主な反則

オフサイド

・ボールを持ったプレイヤーが故意に前方の味方にぶつかる(オブストラクション)

・首から上にタックル(ハイタックル)

・モールを意図的に崩す(コラプシング)

スクラムを意図的に崩す(コラプシング)

スクラムの中で手を使う(ハンド)

・ラックの中で手を使う(ハンド)

・タックルして倒れた選手がすぐにどかずプレーの邪魔をする(ノットロールアウェイ)

・タックルされて倒れた選手がボールを放さない(ノットリリースザボール)

・ラックやモールに横から入る(オフサイド

・空中にいるプレイヤーにタックル

・相手を掴まないでタックル

・相手を必要以上に持ち上げるタックル

・ラックで相手側に倒れこむ(オーバーザトップ)

など

 

オフサイドがわかりにくいが、基本的にボールの位置がオフサイドラインだと思ってもらえればいい。ボールより前にいたらオフサイド

 

22mラインという、ゴールラインから22mの位置に引かれた線がある。これは22mラインより手前から蹴ったボールが外に出た場合そのままラインアウト、22mラインより奥で蹴って直接外に出たら蹴った地点まで戻ってラインアウト。少しややこしいのでなんかそんな線があるんだなーと思ってもらえればいい。というかキック関連はすごいめんどくさいルールがちょいちょいあるんで割愛。

 

ちょこちょこ間違ってると思うけど概ねあってるんで参考程度に。というかラグビーってルール細かいのでやってる本人たちも「えー今の反則かよ」ってなること多い。